名探偵コナン★第87話： 鶴の恩返し殺人事件（1998年1月19日）

北海道の広大な湿原で、江戸川コナンや毛利蘭、毛利小五郎は、タンチョウの観察をしていました。そこで彼らは、全財産をタンチョウの保護活動に捧げようとする元実業家の町田修造と出会います。修造は「生前に全財産を村に寄付する」という遺言書を準備していたものの、彼の弟である保や子供たちはこの決定に強く反発しました。遺言に署名する弁護士の到着を翌日に控えた夜、修造は自室で胸にボウガンの矢を受けて倒れているのが発見されました。部屋は内側から施錠され、窓ガラスは外部から割られた様子が見られました。蘭や探偵団も事件に巻き込まれつつ、コナンは現場に残された“タンチョウのスケッチ”の不自然さや、雪に隠れた手掛かりを元に犯人の巧妙なトリックを解明していきます。

見どころ

– **大自然の中での演出**：北海道の雪原と丹頂鶴の美しい映像が、密室ミステリーの緊張感を引き立てています。
– **巧妙な二重トリック**：暖炉に仕掛けたボウガンが煙突の糸で発射され、外部の侵入者に見せかける仕掛けが非常に印象的です。
– **スケッチの示す矛盾**：被害者の部屋にあった剥製を基に描かれたスケッチの尾羽や向きの誤りから、犯人が現場を直接見ていないことを突き止めます。
– **コナンと探偵団の連携**：コナンが不在の際に蘭が奮闘し、探偵団が機転を利かせる様子が感動的に描かれています。

ゲストの声優

– **町田修造** / 岡部政明
– **町田保** / 池水通洋
– **町田則子** / 速見圭
– **町田浩** / 高橋ひろし
– **山上竜夫** / 中博史

まとめ

『鶴の恩返し殺人事件』は、冬の北海道を舞台にした丹頂鶴の保護活動と密室トリックが交錯するエピソードです。暖炉に隠されたボウガンを煙突から発射させる仕掛けや、剥製を元に描かれたスケッチの矛盾を見抜く鋭い推理は、シリーズの初期ならではの緻密な演出と言えます。また、自然と技術、感情が絡み合う舞台設定と、コナン、蘭、探偵団の連携が見どころです。放送から25年以上経っても色褪せることのない名エピソードとして、多くのファンに愛され続けています。