名探偵コナン★第274話 幽霊屋敷の真実 (前編）：2002年4月15日

あらすじ

風邪で寝込んでいる蘭は、見舞いに訪れた園子に「誰かに見られている気がして怖い」と打ち明けます。「お化けなんているわけない」と笑う小五郎の耳に、音無芳一という老人の声が届きました。「亡霊を見に来るか？」と誘われ、コナンと小五郎、そして躊躇する蘭は、その老人の住む古びたアパートへと向かいます。そこは四年前に女性の焼死体が発見され、隣の土地では首つり自殺があったため、工事が中断された“幽霊屋敷”として知られている場所でした。

みどころ

密閉されたモルタル造りのアパート、赤く染まったトイレの水、不気味に揺れる窓の人影──前編の最大の見どころは“視覚トリック”です。座敷童子の伝説を信じる蘭の悲鳴や、模型店で働く番長菊次、特撮マニアの四谷岩尚など、個性的な住人との対比が緊張感を生み出します。少年探偵団の無邪気さは恐怖とコメディを絶妙に交錯させ、最後の“全員で見る人影”のシーンは背筋を凍らせます。

ゲストの声優（生年月日）

音無芳一（おとなし よいち）／辻村真人：1956年5月1日生まれ
番長菊次（ばんちょう きくじ）／小野健一：1958年1月11日生まれ
四谷岩尚（よつや いわなお）／辻谷耕史：1966年10月18日生まれ
牡丹露彦（ぼたん つゆひこ）／関智一：1972年9月8日生まれ

まとめ

第274話前編は、“幽霊屋敷”という定番のホラー設定を、モルタル造りの二階建てアパートとその周辺の焼死や自殺の過去を絡めてリアルに表現しています。赤い水や人影といった視覚的トリックと、蘭の恐怖感を中心に据えたドラマ性が際立っています。少年探偵団と住人たちとのやり取りが緩急を生み出し、後編への期待感を高める、シリーズの中でも特に印象的なホラー・ミステリー回となっています。