名探偵コナン★第320話 忍法アリバイ工作の術:2003年5月19日
あらすじ
米花北公園で時代劇小説家・月形龍太郎の弟子である久坂雄一が絞殺され、遺体が発見されます。弟子の猿橋勝が疑われるものの、彼のアリバイは完璧で、帝都駅の留守番電話の伝言時刻が8時10分、現場到着が9時15分であることから、警察は混乱をきたします。しかし、名探偵のコナンは本屋で見つけた月形作品の帯に記載された「逆転に次ぐ逆転」という文言に着目し、留守番電話の録音が実際には“録音ズレ”を起こしていることを見抜きます。コナンはノイズ解析を行い、猿橋が遅れて現場に到着したことを証明し、アリバイが忍法“テープすり替えの術”による偽装であることを明らかにします。
みどころ
本作品の最大の魅力は、留守番電話の録音ズレを利用した“忍法アリバイ工作”という独自のトリックです。コナンが伝言ノイズを解析するシーンは、科学捜査ミステリーの醍醐味を体現しています。留守番電話の映像と猿橋の焦りを交互に映し出す編集によって、視聴者はアリバイ崩壊の瞬間を体感することができます。また、書店の帯コピーをヒントにするストーリー展開や、小五郎のユーモアが後半の緊張感を和らげる絶妙なバランスが作品に深みを加えています。
ゲストの声優
– 月形龍太郎:秋元羊介(1951年3月27日生まれ)
– 久坂雄一:岩永哲哉(生年月日非公表)
– 猿橋勝:平野正人(生年月日非公表)
– 千葉刑事:千葉一伸(生年月日非公表)
スタッフ注目ポイント
脚本を担当した扇澤延男は、原作39巻の“録音トリック”を映像向けに再構成し、留守番電話機のUIノイズを巧みに伏線として活用しました。演出の菊池一仁は、ノイズ解析のシーンで画面分割と音声波形表示を取り入れ、視聴者が解析過程を直感的に理解できるよう工夫しています。作画監督の志村泉は、留守番電話のボタンやテープメカを詳細に描写し、トリックのリアリティを高めています。音楽監督の大野克夫による電子音の効果音が、録音ズレの不気味さとコナンの鋭い推理を際立たせています。
まとめ
書店の帯コピーから導き出された“逆転に次ぐ逆転”の言葉を利用し、留守番電話の録音ズレによって完璧なアリバイが崩壊する忍法トリックは必見です。科学捜査とユーモアが融合した名作回をぜひ再視聴し、その細部に込められた仕掛けを楽しんでください。
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