名探偵コナン★第349話 愛と幽霊と地球遺産（後編）：2004年2月2日

合掌造りの集落・鬼沢郷で発生した刺殺事件。重要参考人として逮捕された暴力団風の男・川治健作とは対照的に、コナンは村人たちの利害が絡む複雑な背景に疑念を抱く――

物語の概要

鬼沢郷での地球遺産登録が迫る中、コナンたちは宿の主人である永倉巌が襲撃される現場を目撃します。翌朝、現場近くの草に漆が付着し、永倉の手首も腫れていたことから、コナンは襲撃の場所を特定します。村では登録を巡り推進派と反対派の対立があり、暴力団風の男・川治健作が賄賂に関与する重要参考人として逮捕されますが、コナンはこの事件が単純なものではないと感じます。永倉家がかつて存在した廃屋で見つけた“ある物”が真実へと繋がるカギとなります。

注目ポイント

後編の魅力は、伝統的な村の利権と幽霊伝説を背景に、コナンが“漆の痕跡”や“移動した家屋の跡地”といった現地の証拠を巧みに組み合わせて推理するところです。漆で汚れた草の成長パターンを分析し、永倉が襲撃後にどの経路を通ったのかを見極める場面は見逃せません。また、川治の逮捕が単なる表面に過ぎないことを示唆する村人の証言シーンも、本格ミステリーならではの二重構造を際立たせています。

ゲスト声優のプロフィール

川治健作役を演じるのは戸谷公次さんで、誕生日は1954年9月5日です。
永倉巌役は藤本譲さんで、誕生日は1935年9月24日です。

総括

「愛と幽霊と地球遺産（後編）」は、世界遺産登録を巡る村の陰謀と幽霊伝説を巧みに絡めた二重トリックが見どころの作品です。コナンが漆の痕跡を手掛かりに、真の動機と犯人像を浮かび上がらせる推理劇はシリーズの中でも特に完成度が高いものとなっています。次回以降も、コナンの冷静な観察力が際立つ展開に期待が高まります。