名探偵コナン★第116話： ミステリー作家失踪事件（前編）（1998年8月31日）

あらすじ

蘭が提案した伊豆への海水浴旅行で、小五郎は別居中の英理と無意識に同じ宿に滞在していた。父娘は楽しい夏休みのひとときを過ごすが、小五郎が知り合ったダイビングサークルの女子大生、戸田貴和子が潜水中に意識を失い、仲間たちによって救出される。しかし、彼女の手にはウミヘビに噛まれた痕が残っており、事故なのか故意なのか疑念が生まれる。コナンは海底カメラの映像やダイビング器材の配置、ウミヘビの飼育状況を照らし合わせ、仲間内に潜む真の犯人を突き止めるために行動を開始する。

みどころ

本話の最大の魅力は、密室である海中で展開される心理戦と、コナンの科学的な推理の融合です。蘭からウミヘビの毒に関する情報を引き出すシーンや、コナンがダイビング器材の調整ミスを逆手に取って潮流を解析する場面は、観る者の緊張感を高めます。また、久しぶりに顔を合わせた父母のコミカルな夫婦喧嘩や、被害者を助けようとする仲間たちの葛藤がドラマ性をさらに引き立てています。美しい水中シーンやリアルなウミヘビの演出が、視覚的にも強烈な印象を残します。

ゲストの声優

戸田貴和子：井上喜久子（1964年9月25日生）
松崎雅彦：八戸優（1973年10月16日生）
松崎はるみ：皆口裕子（1966年6月26日生）
河津邦生：塩屋翼（1958年6月24日生）
伊東洋：斉藤茂一（9月19日生）

まとめ

「スキューバダイビング殺人事件（前編）」は、家族旅行という日常の延長線上で突然発生する予測不能な事件を、海中という特異な舞台で巧みに描写した作品です。ウミヘビの毒、潮流、ダイビング機材といった科学的な要素を巧みに活用し、コナンの冷静な推理が光ります。さらに、父・母・娘それぞれの反応がコメディとサスペンスの絶妙なバランスを生み出し、シリーズ屈指の魅力を持つエピソードとなっています。