名探偵コナン★第139話： 最後の上映殺人事件（後編）（1999年2月22日）

あらすじ

帝丹小学校の創立記念日、少年探偵団とコナンは閉館間際の映画館〈キネカ7〉を訪れる。上映中に映し出された張田社長の首吊り影を警察は自殺と判断するが、コナンは光彦の証言から、映写室の窓を巧妙に封鎖し、風向きを操作して遺体を吊るした上で鏡を利用し他の覗き窓から映像を反射させたという“完全犯罪トリック”を見抜く。真犯人である映写技師・古橋稔を特定し、事件は解決に向かう。

みどころ

本作の最大の魅力は、映像の反射と空調を組み合わせた「鏡トリック」の巧妙さである。映写機にミラーを取り付け、上映用窓ではなく反対側の窓に映像と影を投影するというアイデアは、シリーズの中でも際立つガジェット推理といえる。また、売店係の友里と古橋のやりとりや、初登場の千葉刑事、少年探偵団との推理ショーのシーンなど、人間ドラマの要素が巧みに織り交ぜられている。

ゲストの声優

古橋 稔（ふるはし みのる）: 屋良 有作（やら ゆうさく）・1948年3月15日
友里 百合子（ともさと ゆりこ）: 甲斐田 ゆき（かいだ ゆき）・11月30日
井出 敏行（いで としゆき）: 陶山 章央（すやま あきお）・1968年7月8日
村松 昭雄（むらまつ あきお）: 丸山 詠二（まるやま えいじ）・1930年10月23日
張田 政次（はるた せいじ）: 益富 信孝（ますとみ のぶたか）・1939年10月30日

まとめ

「最後の上映殺人事件（後編）」は、名探偵コナンらしい緻密なトリックと少年探偵団とのチームワークが際立つ作品である。科学的な観察と機転を駆使した鏡トリックの解明は、シリーズの中でも特に見応えがあり、登場人物それぞれの人間味あふれる描写が物語の深みを増している。映画館という閉ざされた空間で展開される知的なバトルは、ファン必見の完成度を誇る。