名探偵コナン★第270話 犯罪の忘れ形見(後編):2002年3月4日

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名探偵コナン★第270話 犯罪の忘れ形見(後編):2002年3月4日

あらすじ

2002年3月4日に放送された第270話「犯罪の忘れ形見(後編)」では、護田秀男の妻が遺した手巻き腕時計を探し求め、コナンと少年探偵団がマンション内を捜索します。キッチンでは焦げた花が電子レンジの中にあり、食器棚には底が抜けた丼が見つかります。こうしたわずかな手掛かりを元に、彼らはオーディオルームへ急ぎ、そこで花瓶で撲殺された映子の遺体を発見します。密室のような場所で、なぜ“忘れ形見”の時計だけが残されたのか、コナンは博士や元太たちと共に、ビデオデッキと花瓶を用いた巧妙なトリックを再現しようとします。

みどころ

このエピソードの後編において特に注目すべきポイントは、ビデオデッキのリモコン操作と花瓶を組み合わせた“重力トリック”です。乾燥させた花を電子レンジで焦がし、花瓶が倒れやすいように仕掛けた工夫、食器棚の底抜け丼が巧みに利用されるなど、現場の雰囲気や質感を活かした証拠の積み重ねが印象的です。また、映子の普段の動作を逆手に取ったタイミングの妙、二重窓を使った雪崩の演出、そして黒いニット帽の男が示す“次の事件”への伏線が、緊張感と余韻をもたらします。視聴者を最後まで引き込む完成度の高い密室サスペンスが際立っています。

ゲストの声優(生年月日)

– 護田秀男(もりた ひでお)/福田信昭さん:1950年12月18日生まれ
– 出月映子(いでつき えいこ)/高橋ひろ子さん:1948年12月8日生まれ

まとめ

「忘れ形見」の時計を巡る人情ミステリーから、花瓶とビデオデッキを用いた“物理トリック”へと展開する後編では、コナンが電子レンジに残された焦げた花や底抜けの丼、二重窓を証拠として照合し、リモコン一つで複数のデッキを同時に作動させる発想が見事です。被害者の習慣を緻密に分析し、雪山ロッジ編とは異なる“日常空間”の閉塞感が上手に描かれています。黒いニット帽の男の不気味な影が、次回への興味をかき立てるシリーズ屈指の作品です。

 

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