名探偵コナン★第282話 水流るる石庭の怪(前編):2002年6月17日
あらすじ
2002年6月17日に放送された第282話「水流るる石庭の怪(前編)」では、山道でガス欠を起こした工藤新一、妃英理、目暮十三が、たまたま通りかかった木山家具の社長、馬島道吉に助けられます。彼らは社長の自宅で行われる記念晩餐会に招待されます。美しい石庭は、毎日三度、滝の水が白砂の上を流れる仕掛けになっています。別の建物の洋館サロンで社長秘書の橋本政之、インテリア社長の遠藤信明、フリーライターの木山智則と対面すると、馬島が彼らを罵るシーンに遭遇します。華やかな宴の裏には、怨恨が渦巻いており、その石庭の“水流トリック”が思いも寄らない惨劇を引き起こしてしまいます。
みどころ
本エピソードの最大の魅力は、石庭の“水流仕掛け”を利用した密室トリックの巧妙な伏線です。日々三度白砂を覆う滝の水が、犯行時刻の証明や足跡を隠すために使われるアイデアは非常に斬新です。縁側に残る微かな水滴の跡や流れ出た砂の波紋が、工藤新一の鋭い観察力を引き立て、視聴者を巧みに導くミスディレクションとして機能します。また、華やかな晩餐会と背後で漏れる罵声との対比が、人間関係の暗い側面を強調し、前編の終わりに「誰が疑わしいのか?」という問いを最高に盛り上げます。
ゲストの声優(生年月日)
– 馬島道吉(まじま みちよし)/渡部猛:1936年3月21日生
– 橋本政之(はしもと まさゆき)/松山鷹志:1960年4月2日生
– 遠藤信明(えんどう のぶあき)/田口昻:1942年5月18日生
– 木山智則(きやま とものり)/小山力也:1963年12月18日生
まとめ
「前編」では、水を巧みに操る石庭のギミックと、馬島を恨む関係者たちの確執が巧みに絡み合っています。白砂の波紋や水滴の位置が示す“足跡隠し”トリック、そして洋館サロンで漂う不穏な空気が、視聴者の疑念を煽ります。工藤新一が縁側の微細な濡れた跡を手掛かりに真実に迫る様子は、まさに名探偵の技を感じさせます。後編で明らかになる「石庭殺人」の仕組みや動機が期待される、シリーズでも屈指の前編のミステリーです。
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