名探偵コナン★第305話 見えない容疑者(前編):2003年1月13日

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名探偵コナン★第305話 見えない容疑者(前編):2003年1月13日

2003年1月13日に放送された第305話では、毛利小五郎が依頼を受けて参加した合同企業説明会で不可解な“視界ゼロ”事件が発生します。会場の防犯カメラが突然停止し、誰も見ていないはずの密室で何者かが動くという信じがたい状況が展開されます。目撃者が誰もいないまま浮上した疑惑と、コナンが“見えない証拠”を探し始める様子は、緊迫感あふれる前編のミステリーを形作ります。

あらすじ

毛利小五郎は合同企業説明会で講演を依頼され、業界のトップ20社の人事担当者を前に“採用面接官”としての役割を果たします。しかし、その最中に会場の防犯カメラが原因不明で全てのカメラが停止し、照明も一時的に消えるというトラブルが発生します。暗闇の中で小五郎は「誰かが来た」と感じ取りますが、復旧後には何も異常がなかったようです。その後、説明会が終了した後に控室から人事部長である山岸幸子の財布とスマートフォンが失われ、彼女は「誰にも見られていなかった」と驚愕します。そのため、警察は内通者の仕業ではないかと疑いを抱きます。コナンはカメラ映像の断片や説明会プログラム表の印刷ズレに注目し、隠れた“見えない容疑者”の侵入経路を推理していきます。

みどころ

本話の見どころは、防犯カメラと照明が同時に“見えない”状況を創出する演出です。視界が完全にゼロになる数秒間を、無音のBGMとスローモーションで表現し、視聴者にも混乱と緊張感を体験させます。さらに、少年探偵団が控室周辺の床に残された微細なホコリの偏りを見つけるシーンは、コナンが“見えない証拠”を見抜く推理の真髄を示しています。また、小五郎の“居眠り探偵”としてのキャラクターも、逆にトリックを暴くための伏線として機能し、キャラクターのギャップが笑いと驚きを演出します。

ゲストの声優

– 山岸幸子(やまぎし さちこ):声優の島本須美さん(1958年11月18日生まれ)
– 企業説明会司会:声優の岩崎ひろしさん(1964年6月9日生まれ)
– 技術部担当・田辺正志(たなべ まさし):声優の若本規夫さん(1951年9月18日生まれ)
– 受付スタッフ・川村佐恵(かわむら さえ):声優の三石琴乃さん(1967年12月8日生まれ)

トリック解説の伏線

前編では、カメラの停止が単なる事故ではなく、“狙われた瞬間”であることを示す微細な演出が随所に盛り込まれています。プログラム表の印刷ズレは、偽造用紙が混入された証拠であり、コナンはこれを“見えない容疑者”が指紋を隠すための工作だと見抜きます。また、控室前に置かれたモップの位置がわずかにずれている描写は、侵入経路のヒントとなるのです。作画監督である工藤柾輝は、床タイルの微細な色違いを強調し、熟練したファンがトリックポイントを察知できる仕掛けを施しています。これらの伏線が後編で一気に回収される構成は見逃せません。

まとめ

防犯カメラも証言も“見えない”状況下で描かれる巧妙なトリックと、コナンの観察力が際立つ前編です。プログラム表の印刷ズレや床に隠されたホコリに秘められた真実が、後編でどのように結びつくのか、ぜひ注目してください。

 

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