名探偵コナン★第311話 黒の組織との接触(決死編):2003年2月24日
あらすじ
賢橋駅のコインロッカー前で、コナンは変声器を駆使して交渉を成功させました。しかし、その瞬間、ジンが姿を現し、コナンに銃を向けます。さらに、背後にはウォッカが迫り、線路の向こう側には灰原哀が待機していました。ジンはコナンを“駒”と呼び、黒の組織への忠誠を試すかのように取引条件を翻弄します。絶体絶命の状況に陥ったその時、灰原が発した銃声が非常停止ボタンを作動させ、通過する列車の轟音が響き渡ります。混乱に乗じてコナンと灰原は線路に転落し、ジンは彼らの命を確認して立ち去ります。コナンは手の中に残った銃弾の熱を感じ、組織の狙いを思い知り、次なる接触への覚悟を決めます。
みどころ
本エピソードの最大の見どころは、ジンとウォッカの“組織兄弟”対決と、コナンと灰原の命懸けの逃走劇です。ジンの冷酷なセリフ「探偵ごっこはここまでだ」が響くシーンは圧巻です。そして、続く灰原のスナイパーショットは、シリーズ初となる“ヒロインによる銃撃シーン”としてファンを驚かせました。ホームの蛍光灯が一つずつ消えていく演出は、二人を孤立無援に追い込む緊迫感を増幅させます。線路上に転がるコナンのシルエットと、迫り来る列車のライトが交錯するクライマックスは、アクション演出の最高峰と言えるでしょう。
ゲストの声優
ジン:堀之紀(ほり ゆき)– 1958年1月13日生まれ
ウォッカ:立木文彦(たつき ふみひこ)– 1954年8月29日生まれ
灰原哀:林原めぐみ(はやしばら めぐみ)– 1967年3月30日生まれ
コナン:高山みなみ(たかやま みなみ)– 1964年8月10日生まれ
スタッフ注目ポイント
演出を担当した松浦錠平は、雪降る駅ホームの静けさと列車接近の轟音を対比させることで、視聴者に極限の緊張感を体験させる手腕を発揮しました。脚本の大倉崇裕は前話からの“受け渡し”の伏線を回収し、命を賭けた交渉というテーマを見事に昇華させています。作画監督の工藤柾輝は、線路のレールやホームのタイル、銃の金属光沢まで細かに描写し、雪の表現と共にリアリティを増強しています。音楽監督の大野克夫による低音ストリングスと打楽器が、迫り来る列車の恐怖感を一層引き立てています。
まとめ
黒の組織の中心メンバーであるジンとウォッカとの激闘、灰原の決死の銃撃、さらには線路上の逃走劇――この“決死編”は、シリーズ屈指のアクションサスペンス回と言えます。命の刹那を切り取った名シーンを、ぜひ高画質で再見し、その緻密な演出と音楽に浸ってください。
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