名探偵コナン★第318話 幸運のシガーケース(前編):2003年5月5日
あらすじ
永瀬豹太が控室で刺殺され、ウルフェイスが容疑者となった前編の続きです。コナンは映像に映る覆面の紐の結び方が現場のウルフェイスと微妙に異なることに気づきます。眠っている小五郎を代わりに使い、体格が似た4人のレスラーにウルフェイスのマスクを被せ、同じ動作でマスク紐を結ぶ実験を行うよう指示しました。唯一、犯行映像と同じ結び目を再現したのは木場でした。木場は永瀬との因縁から試合に負けることを恐れ、覆面をかぶって刺殺を実行しました。現場に仕掛けたカメラでウルフェイスに見せかけ、自らのアリバイを偽装していたのです。
みどころ
後編の見どころは、マスク紐結び実験による論理推理ショーです。4人が並ぶカットを画面分割し、紐のねじれ方をクローズアップで比較する演出は、視聴者にトリックを実感させます。また、小五郎が扮する眠りの探偵のコミカルな口上から、一転して木場が追い詰められる緊迫した表情へのカット割りが見事です。リング袖の金属柵やマスクの質感を細かく描写した作画は、真相解明のリアリティを高めています。
ゲストの声優(生年月日)
– 大神敬靖/ウルフェイス(おおがみ たかやす):関俊彦(1962年11月29日生まれ)
– 永瀬豹太(ながせ ひょうた):真殿光昭(1965年6月13日生まれ)
– 木場雄大(きば ゆうだい):中田譲治(1962年8月8日生まれ)
– 佐熊浩之(さくま ひろゆき):千葉一伸(生年月日非公表)
スタッフ注目ポイント(約400文字)
脚本と絵コンテを担当した市丸知佳は、原作の密室トリックをアニメ映像向けに再構築し、紐の結び目という細かい伏線をクライマックスに巧みに配置しました。演出の鈴木吉男は、マスク実験シーンで画面分割やスローモーションを使用し、比較の視覚効果を最大化しています。作画監督の村中ひろびは、マスクやリング上の詳細、木場の汗の滴まで緻密に描写し、推理劇のリアリティを高めています。音楽監督の大野克夫による低音弦楽は、場面転換ごとにサスペンスを巧みに演出しています。
まとめ
覆面というシンボルを逆手に取ったマスク紐トリックを、コナンの実験推理で見事に暴いた後編です。リングを舞台にした論理ショーと演出の妙技が融合する名作回を、ぜひ紐の結び目まで確認して楽しんでください。
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