名探偵コナン★第397話 辛く苦く甘い汁:2005年5月9日
あらすじ
和菓子店「夕月」の前で警官の木下巡査と検死官の鈴木が激しい議論を交わしている現場に出くわしたのはコナンと小五郎です。事情を聞いてみると、2時間前にOLの小沢文枝がマンションの105号室で自ら命を絶っており、遺書には同僚の清水良太への3000万円の横領告白が記されていました。しかし、コナンは遺書の書き方とパソコンからの送信時刻が一致しないことや、アルバムに残された片栗粉の痕跡から、自殺に疑問を抱きます。調査を続ける中で、文枝が常連客のために試作していた「辛口あん蜜」を最後に食べていたことを突き止め、毒物のすり替えによるトリックを解明していきます。
みどころ
「甘い汁」というテーマを持つ和菓子のトリックは、見た目と味のコントラストを巧みに活用しています。コナンが片栗粉の流動性を基にあん蜜の粘度変化を推理する科学捜査のシーンは、シリーズの中でも特に独創的です。雨に濡れた路面の足跡と靴の裏模様を比較して小道具を暴く様子は圧巻と言えるでしょう。また、小五郎の「眠りの推理」もいつもとは異なる切れ味を見せ、和菓子店の雅さと殺意の対比を際立たせます。
ゲストの声優(生年月日)
– 和菓子屋の店主役:岡本茉利(1968年7月18日生まれ)
– 木下巡査役:柳沢栄治(1972年5月15日生まれ)
– OL主任の清水良太役:中村大樹(1975年3月12日生まれ)
まとめ
「辛く苦く甘い汁」は、和菓子の味わいを巧妙にトリックに昇華させたミステリー作品です。片栗粉やあん蜜の特性を利用した科学捜査、雨の日の足跡を利用したフェイク、コナンと小五郎の絶妙なコンビネーションが光ります。見た目の甘さに隠れた毒の恐怖と、和菓子屋という舞台の優雅さが対比的に楽しめる名作と言えるでしょう。
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