名探偵コナン★第401話 宝石強盗現行犯（前編）：2005年6月6日

下校中の江戸川コナンと少年探偵団は、いつものように高木刑事を見かけ、彼が訪れた宝石店に同行します。しかし、店内で突如強盗事件が発生します。覆面を被った男がショーケースを破壊し、宝石をバッグに詰め込んで逃げます。高木刑事たちはすぐに追跡を開始し、ビルの屋上で犯人を追い詰めますが、男はフェンスを越えてトラックの屋根にジャンプします。ヘルメットを着用していたにも関わらず、男の頭部からは大量の血が流れ出し、自殺の可能性は低いと感じられます。コナンは男が“飛び降りた”という状況に疑問を抱き、残されたわずかな手がかりから“消えた犯人”の謎を解明しようとします。目撃者の証言や血痕の配置、ヘルメットの損傷状況を詳しく調査し、次回への伏線を張る緊迫した前編です。

不可能犯罪のトリックと推理の過程

本エピソードの最大の魅力は、“不可能犯罪”のトリックとコナンの推理の進展です。屋上から飛び降りたはずの犯人が跡形もなく消えてしまった状況は、視聴者に強い違和感を与えます。ヘルメットを被っているにも関わらず流れた血の量や、トラック上の血痕のパターンは“演出”の可能性を示唆しています。コナンが犯人の逃げ道を逆算し、目撃者の証言や現場写真の微細なズレを見抜くシーンは、シリーズでも屈指の“現場リアリティ”を堪能できます。また、高木刑事の緊迫したアクションシーンや、蘭と園子のサポートも見逃せません。次回（後編）への期待を高める巧妙なセリフ回しやカメラワークも光る回で、推理アニメとしての緊張感が持続します。

ゲスト声優の紹介

後村（強盗犯）役：小林清志（こばやし きよし） 1933年7月13日生まれ

本作には多くのレギュラーキャストが出演しているため、純粋な“ゲスト”は強盗犯の小林清志さんのみです。

まとめ

第401話「宝石強盗現行犯（前編）」は、コナンシリーズらしい“密室ともいえる屋上”で展開される不可能犯罪ミステリーを描いたエピソードです。高木刑事の勇敢な追跡アクションや、ヘルメットを被っているにもかかわらず流れる血の矛盾、そして消えた犯人の行方など、これらの要素が巧みに絡み合い、視聴者は最後まで“真相”に興味を持ち続けます。コナンの冷静な観察力が際立つ一方で、現場に残る微細な手がかりをどう解釈するかが大きな見どころとなります。ゲスト声優・小林清志さんの重厚な声も、犯人にリアリティを与えています。後編ではコナンがロープや血痕の位置を分析し、驚愕のトリックを暴きます。本編を見逃した方はぜひご覧いただき、次回の解決編と共にお楽しみください。