名探偵コナン★第403話 不思議な天使の館（前編）：2005年6月20日

あらすじ

松中ユリコに依頼された少年探偵団は、曾祖父の遺産に関する謎解きに挑むことになります。物語の舞台は、静けさに包まれた「天使の館」と呼ばれる不思議な屋敷群です。遺言には「ウシのツノが消え、尾が頭となる時、天使が舞い降りて笛を吹く。その調べこそ我が宝なり」という暗号が隠されていますが、ユリコは相続権の順位が17番目で、挑戦できるのは限られた者のみ。探偵団は、館の構造を調査し、東西南北にそびえる4つの尖塔と中央の“牛の館”、さらには屋根裏のミノタウロス像に注目します。しかし、元太と光彦はすぐに独自の行動を始め、哀と歩美も別々に暗号解読を進めることに。夜の9時の鐘が鳴り、暗号解読が本格的に始まります。「牛」と「天使」の関連をどのように解き明かすのか？前編では、探偵団が謎に迫りつつも意外な伏線が残される形で物語が幕を閉じます。

みどころ

本話のクライマックスは「天使の館」で繰り広げられる謎解きの演出にあります。豪華な屋敷群と牛の像が織りなす神秘的なロケーションは、視覚的に強い印象を与えます。謎解きの過程では、制限時間の緊迫感と少年探偵団の異なるアプローチ（論理的なコナン、感覚的な元太・光彦、直感的な哀・歩美）が際立ち、それぞれのキャラクターが魅力的に描かれます。また、遺言執行人として現れる「時計」という不気味な男が緊張感を高める演出も秀逸です。暗号の手掛かりとなる“牛の角”“尾”“天使の笛”が次々と提示され、視聴者も一緒に推理を楽しむことができます。次回の後編への期待を高めるラストカットは必見です。

ゲストの声優

– **松中ユリコ役：ゆかな**（1975年1月6日生まれ）
– **時計（伊勢川剛三の秘書）役：檀臣幸**（1963年8月6日生まれ†2013年10月10日）
– **伊勢川剛三役：亀井三郎**（1938年4月3日生まれ†2013年9月9日）

まとめ

第403話「不思議な天使の館（前編）」は、少年探偵団の冒険を描いた“体験型ミステリー”の魅力が凝縮されたエピソードです。相続権を賭けた挑戦という設定が物語にリアリティをもたらし、東西南北に配置された尖塔や数多の牛像、中央の“牛の館”が暗号のヒントとシンボルを兼ね備えています。コナンの冷静な分析、元太・光彦の突進、哀・歩美の直感的アプローチが見事にバランスを取りながら描かれ、キャラクターの多様性が楽しめます。ゲスト声優のゆかなさんが演じる儚げなユリコ、檀臣幸さんの怪しげな“時計”、亀井三郎さんの存在感ある剛三が、物語に深みと緊張感を加えています。後編では、提示された暗号がどのように解かれ、秘宝が明らかになるのか。前編の巧妙な伏線と驚きのトリックに期待が高まります。次回の放送もお見逃しなく！