名探偵コナン★第8話: 美術館オーナー殺人事件(1996年2月26日)
あらすじ
都市伝説に触発され、毛利蘭は江戸川コナンと毛利小五郎を伴い、米花美術館へと足を運ぶ。館内には甲冑や絵画が所狭しと並び、「地獄の間」と名付けられた展示室を巡る中、一行は「天罰」と名付けられた絵画の裏で新たなオーナー・真中大二郎が剣によって喉を貫かれ、壁に磔にされている衝撃的な場面を目撃する。防犯カメラには剣を振り下ろす鎧を着た影が映し出されていたが、実体は存在しないという不可解な現象が事件の核心に迫る。コナンは展示品の配置や甲冑の設置状態、ホコリの舞い方、防犯カメラの死角など、あらゆる証拠を検証し、真犯人による巧妙な“幽霊演出”を見抜く。最終的には蝶ネクタイ型変声機を使った“小五郎”の推理ショーで真実を明らかにし、館長・落合、職員の窪田と飯島のアリバイと動機を論破し、事件を解決に導く。
みどころ
– **幽霊の正体を解明する“科学的恐怖”**:甲冑が歩く不思議な現象は、ホコリの動きや床の振動を利用した巧妙なトリックで、コナンの観察力が際立つ。
– **“天罰”の絵画と犯行シーンのシンクロ**:被害者が“天罰”の絵画と全く同じポーズで刺殺される演出は、美術品のテーマを逆手に取った圧巻の効果。
– **防犯カメラの死角がカギ**:映像に映る鎧の正体を見抜くためには、カメラの死角や映像のフレームレートを理解する必要があり、論理的な推理が楽しめるシーン。
– **変声機を駆使した“眠りの小五郎”演出**:蝶ネクタイ型変声機を用いた小五郎の推理とコミカルな演技が緊張感を生み出し、見応えがある。
– **豪華美術館ロケーションの臨場感**:夜の美術館をリアルに再現した背景美術や甲冑の質感、絵画の陰影が視覚的にも楽しませてくれる。
ゲストの声優
| 役柄 | 声優 | ふりがな | 生年月日 |
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| 真中大二郎 | 小関 一 | こせき はじめ | 1932年5月7日 |
| 館長・落合 | 大木 民夫 | おおき たみお | 1928年1月2日 |
| 職員・窪田 | 藤城 裕士 | ふじしろ ゆうじ | 1940年2月26日 |
| 職員・飯島 | 一条 和矢 | いちじょう かずや | 1966年4月11日 |
まとめ
第8話「美術館オーナー殺人事件」は、ホコリや映像の死角といった見えない要素をトリックの中心に据えた、シリーズ屈指の幽霊ミステリーです。鎧が歩くという不思議な現象や、天罰の絵とのシンクロ、そして防犯カメラ映像の解析といった多層的な謎をコナンが見事に解決します。阿笠博士製のガジェットや少年探偵団の活躍は控えめながら、変声機を使った小五郎の推理ショーがユーモアとしても際立っています。美術館の重厚な美術設定とキャストの緻密な演技が融合し、怪奇と科学が交差する傑作回に仕上がっています。回次の第9話「天下一夜祭殺人事件」でも新たな舞台とトリックが展開されるので、ぜひ期待してほしい。
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