名探偵コナン★第83話: 総合病院殺人事件(1997年12月1日)

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名探偵コナン★第83話: 総合病院殺人事件(1997年12月1日)

あらすじ

米花東総合病院に入院中の毛利小五郎は、ある夜、自室の窓から北棟の一室で刃物を持った影が看護師を刺す衝撃的なシーンを目撃しました。驚いた小五郎はすぐに警察を呼び、コナンと蘭と共に現場へ向かいますが、そこには被害者も犯人もいなくなっていました。精神科医である白井光雄は「ストレスによる幻覚」と診断しますが、コナンは病室の窓ガラスを使った鏡のトリックに気づきます。昼間に調査した倉庫にあった救急訓練用のマネキンが、特定の角度で窓から映り込み、まるで殺人が起きたかのように見せかける巧妙な仕掛けを見抜くのです。さらに、午後11時30分には本物の殺人が別の部屋で発生し、江藤勝利外科医が絞殺されて発見されます。現場の凶器からは小五郎の指紋が検出され、コナンは「ストレスによる幻覚」の背後に隠されたアリバイトリックと濡れ衣の真実を解明するため、深夜の病院で推理を始めることになります。

みどころ

この話の最大の見どころは、二段階から成るトリックです。まず第一に、倉庫の人形を窓ガラスに反射させて幻覚を見せる“狂言殺人”によって、小五郎を精神的に追い詰める演出が魅力です。次に、午後11時30分の本当の殺人では、犯人がその窓の反射を逆手に取り、犯行を隠すことで小五郎に濡れ衣を着せます。また、コナンが“眠りの小五郎”を演じる中で麻酔銃と変声機を駆使し、小五郎の声を借りて推理を展開するシーンは、シリーズの中でも特に印象に残る名場面です。さらに、夜間の総合病院という逃走しやすい環境で、鑑識や警察の動きを巧みに封じるサスペンスも圧巻であり、密室トリックと心理戦の高度な融合がファンを魅了します。

ゲストの声優

– 白井光雄(しらい みつお)/CV:小川真司(おがわ しんじ、1941年2月19日生まれ)
– 江藤勝利(えとう かつとし)/CV:福田信昭(ふくだ のぶあき、1950年12月18日生まれ)
– 沖田恵子(おきた けいこ)/CV:岩居由希子(いわい ゆきこ、1972年1月13日生まれ)
– 鑑識課員(かんしきかいん)/CV:千葉一伸(ちば いっしん、1968年6月26日生まれ)

まとめ

第83話「総合病院殺人事件」は、夜の医療施設という閉鎖された空間で繰り広げられる本格的なミステリーです。医療機器や病室を舞台にしたトリックは、新鮮でありながらリアリティも高く、心理的に追い詰められる小五郎と冷静沈着なコナンの対比がドラマを引き立てます。鏡のように映る倉庫のマネキン、窓ガラスを利用した“狂言殺人”の演出は、犯罪トリックの醍醐味を存分に発揮しています。さらに、コナンの腕時計型麻酔銃や蝶ネクタイ型変声機の使用シーンはシリーズの定番ですが、毎回異なる設置場所やタイミングが非常にスリリングです。被害者に仕立て上げられた小五郎の無実を証明する結末は爽快感に満ちています。推理アニメとしての完成度と人間ドラマの両面を兼ね備えた、ファン必見の名エピソードです。

 

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